「牛黄とは....」
牛黄は,牛の胆のうや胆管中に稀に発見する結石を乾燥させたもので,上薬に類別されています。
日本では医薬品として日本薬局方に収載されております。

「品質」
その品質は産地によって異なり,オーストラリア産のものが最も良質で,北米,南米産のものがこれに次ぎ,インド産は劣品とされています。
上質の牛黄は,表面が黄褐色あるいは赤褐色で,質はもろく砕けやすく,味はわずかな苦味のなかに甘味があります。

「成分」
有効成分は未詳ですが胆汁色素を基本とする有機性物質と推定されます。

「高価」
この「結石」は,牛1000頭に1頭の割合でしか発見できないといわれています。牛を大量に殺すことができなかった昔,牧場の衛生管理が行き届き,結石を持った牛が少なくなった現代,どちらの時代も稀少な生薬です。
また,その「価値」は古来よく知られており,医学・薬学が高度に発達した現代においても,その需要は増加の一途をたどっています。
その結果,需要と供給のバランスが極端に悪くなり,古くから「牛黄は黄金より高価」といわれていますが,実際に同じ重量で「金」の約5倍の価格(平成9年3月)となっており異常とも思えるほどの高値ぶりを見せています。

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